大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和28(あ)2580 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人西村浩の上告趣意第一点について。

所論は憲法違反をいうけれどもその実質は、昭和二四年政令三八九号は国内法と

しては占領終了と同時に全面的に失効したものであるから、現在被告人を同政令に

よつて処罰するをえないというにあるところ、昭和二〇年勅令五四二号およびこれ

に基いて発せられた右政令その他の命令は、日本国憲法にかかわりなく、同憲法施

行後も憲法外において法的効力を有していたものであること、および、右勅令五四

二号は、日本国との平和条約発効の日から廃止されたけれども、同勅令がそのため

遡つて無効となるものではなく、また同勅令に基いて発せられた命令は日本国との

平和条約が発効したというだけで直ちに無効となるものでないことは、当裁判所大

法廷判決の趣旨に照して明らかである(昭和二四年(れ)第六八五号、同二八年四

月八日大法廷判決集七巻四号七七五頁、昭和二七年(あ)第二八六八号同二八年七

月二二日大法廷判決集七巻七号一五六二頁参照)。そして、右政令三八九号は昭和

二七年法律一三七号により昭和二七年五月七日廃止されたけれども、同法三条によ

り右廃止前にした右政令一条違反の行為については従前の例により処罰すべきもの

と規定されている。従つて、前記平和条約が発効し占領が終了したとの一事をもつ

て廃止前にした行為の不処罰を主張する論旨は採るをえない。

同第二点について。

所論のごとく同種の犯罪者間において処罰が異なり、またその一部は起訴されな

かつたとしても、憲法一四条に違反するものというをえないことは、当裁判所の判

例とするところであつて所論は採るをえない(昭和二三年(れ)第四三五号同年一

〇月六日大法廷判決集二巻一一号一二七五頁、昭和二六年(れ)第五四四号同年九

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月一四日第二小法廷判決集五巻一〇号一九三三頁)。

よつて刑訴四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和三三年三月一四日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

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